ヒメノモチでおこわを作る
まず最初にお伝えしておきたいのですが、
私はこれまで、もち米と言えば【こがねもち】位しか、知りませんでした。
しかも、そのこがねもちが最高級のもち米だと言われていることすら知らずに…。
そりゃあ、そのこがねもちを使ってずっと作っていたのだから
誰が作ったって美味しいおこわができるわけですよね。納得。
しかし、最近のお米不足の影響で、
いつものこがねもちが手に入らなくなり、
初めて「複数原料米」のもち米に出会いました。
最初にそれでおこわを作ったとき、
「蒸し時間を間違えた?」と思うほど、これまでとは食感が違いました。
こがねもちは、一粒一粒の弾力がすごく、もち米らしいもちもち感が際立っています。
その違いに驚きつつ、改めてこがねもちの凄さを実感しました。
ヒメノモチを選んだ理由
では、なぜ次に試すもち米として「ヒメノモチ」を選んだのか?
それは、ネットで調べると、こがねもちと同じくらいヒメノモチの名前をよく見かけたからです。
「これは試してみるしかない!」と思い、さっそく探してみました。
しかし、もち米を買うタイミングが悪かったのか、ヒメノモチがなかなか見つからない…。
ようやく販売しているお店を見つけたものの、ここでちょっとした問題が。
こがねもちは1kg単位で売られているのに、ヒメノモチはなぜか1.5kg単位の販売。
今まで1kg単位で購入して、おこわを作るときも1kgで調整していた私にとって、
1.5kgは微妙に使いづらい量。
確かに1.5kgは「1升」だから理にかなっているのかもしれませんが…
それでも1kg単位で販売してほしい!
さて、そんなこんなで手に入れたヒメノモチ。実際におこわを作ってみました。
ヒメノモチで椎茸おこわを作る
ようやく手に入れたヒメノモチ。
さっそく開封してみると、白くてきれいなもち米でした。
ただ、若干割れているお米も混じっていました。
今回は、これまで何百回と作ってきた椎茸おこわをヒメノモチで試してみます。
もち米は軽く研ぎ、椎茸おこわ用に醤油を加えた水に浸け、一晩冷蔵庫で寝かせました。
今までと同じサイクルで準備を進め、翌日、いよいよ蒸しの工程へ。
ヒメノモチで作るおこわの仕上がりはどうなるのか。ワクワク
ヒメノモチの椎茸おこわの出来上がり
ヒメノモチの椎茸おこわ、ついに蒸し上がりました!
蒸し上がったもち米は、
お醤油の風味をまとい、ふっくらとした艶やかな光沢。
一粒一粒がしっかりと立っていて、見た目はとても美しい仕上がりになりました。
肝心の食感はどうだったのか
ひと口食べると、まず感じるのは
ヒメノモチ独特の噛み応え。
他のもち米とは明らかに違う、ねっとりとした食感。
噛むと歯にくっつく感じがあり、例えるならば
キャラメルを噛んだ時に感じるような印象です。
もち米の甘みは、噛めば噛むほどじんわりと増していきます。
でも、一般的なおこわの「もち米のモチモチ感」とは少し異なり、
どちらかというと「お餅を食べているときの食感」に近いように感じました。
そして何より印象的だったのは、
もち米の滑らかさ。
米粒を噛んでいるはずなのに、舌触りがとてもなめらかで、
おこわというよりも、蒸したお餅を食べているような感覚に。
ヒメノモチならではの食感と甘み、
これはこれで新しい発見です!
もち米の品種を変えるとこんなに楽しみが増えるんですね。
次回はキタユキモチで椎茸おこわを作ります。
お楽しみに。